岡本工業

ベテラン社員座談会

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働くとは、こういうことだ!
岡本工業には、長きにわたって数多くの現場を経験してきた歴戦の勇者たちがいる。
入社60年となる当社の知恵袋、河村一、その息子で、現在は生産支援事業部を束ねる河村昭一、
プラント設備工事の酸いも甘いも知り尽くし、現在はプラント設備事業部長を務める江藤隆幸。
この3人が、岡本工業とその仕事への想いを語り合いました。(インタビューは2019年時点のものです)
MEMBERS
登場人物
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河村 一
1959年入社
工事本部 プラント設備事業部顧問
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河村 昭一
1996年入社
執行役員 兼
生産支援事業部 事業部長 兼
埼玉作業所 所長
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江藤 隆幸
1996年入社
常務執行役員 兼
工事本部 本部長 兼
プラント設備事業部 事業部長
聞き手
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邉見 将太
2011年入社
管理企画本部
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井本 唯
2016年入社
管理企画本部
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CHAPTER.01
現場に放り込まれて、体で覚えていく。
「配管の岡本工業」の出発点がここに

河村一さんが入社当時で印象に残っていることはなんですか。

河村 一
昭和34年に入社早々、石油事業を手掛ける出光興産さんの大規模な工事を手がけました。だいたい、配管のトン数でいうと1500くらいかな。作業員が350人くらいで、監督は30人という陣容でした。
江藤
ということは、作業員10人に対して監督が1人。監督が少ないね。今は作業員5人に対して監督が1人ですから。
河村 一
腕のいい職人さんがいて、監督レベルの高い協力会社さんがたくさんおられたのが大きかったですね。そんななかで、岡本工業は小規模ながら誠心誠意きちっと仕事を仕上げるということで、お客さんからお褒めいただいて、「配管の岡本工業」と呼ばれるまでになった。
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昭一さんは、一さんの息子さんとして、お父さんの仕事についてどう感じていましたか。

河村 昭一
小学校の頃、工場に近接した社宅に住んでいて、職人さんによく遊んでもらっていた環境で、配管がどんなものかわかっていました。あと、印象に残っているのは、お客さんの製油所の産業祭に行って100台のポンプがずらーっと並んでいるヤードを見たこと。それで僕も石油プラントの配管の図面を描いたりする仕事がしたいなと思いました。大学時代は、岡本工業の協力会社でバイトして、パイプのカットとか、溶接や仮止めなんかを職人さんに教えてもらって、結局、やり方を全部習得しちゃいましたね。

それで岡本工業に入社された?

河村 昭一
そうですね。でも、入社直後は現場に行けなくて、つまらなかった(苦笑)。仕事が楽しくなったのは、定期修理の現場を任された2年目から。自分で分厚い作業工程のファイルをつくって、職人さんを指揮しながら進めていくのが、うれしくてしょうがない。全部やり遂げて自信もつきました。
江藤
僕は昭ちゃんとほぼ同期だけど、中途入社なんです。前職は有線放送の営業職で、配管とは何の関係もない。だけど、入ったとたん、定期修理の現場に放り込まれました(笑)。1年間は職人さんにずっとついて覚えて。早くも2年目には独り立ちして、全国に出張して現場に入って仕事をしていました。
河村 一
みんな、体で仕事を覚えていく。本人にやる気があったら、できるんだよね。
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CHAPTER.02
仕事に失敗はつきもの。
大切なのは、どう挽回するか
江藤
とはいえ、大失敗もありました。ある年の年末に、配管の埋設工事を終わらせて引き揚げた矢先、どこかが漏れていて、工場内が油まみれに! 年始早々、工場の床のコンクリを全部はがして、油まみれの土を出して袋に入れて、廃棄しなければならない事態になりました。
河村 一
1トン入る袋が33個くらいあったかな。協力会社さんにユンボ持ってきてもらったりして、総力戦で復旧作業をしたね。
江藤
原因はこちらの確認ミスでしたから、お客さんには平謝りするしかない。おやじさん(一さん)に一緒に謝ってもらい、ありがたかったです。
河村 昭一
仕事をしていたら危機的状況には遭遇するよね。僕の場合は、埼玉作業所の責任者を任された当初、赤字だったのがきつかった。自分なりにどうしたらいいんだろうと考えて、とにかく明確な目標数値を掲げて、がむしゃらに仕事をつくることに邁進したら、1年で売上が飛躍的に伸びました。
江藤
昭ちゃんは負けん気が強いからなあ。
河村 昭一
確かに、負けん気は半端ないですね。うちと違う会社に仕事を取られそうになると、お客さんに「うちのどこが悪かったのか」、しつこく聞くんです。そうすると、「高いんだよ」「対応が悪いんだよ」と(苦笑)。それで原因を追求して、次には修正する。この繰り返しが、受注額の伸びにつながったんだと思うね。
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CHAPTER.03
神業を持つすごい人たちと一緒に働く。
それがすごく楽しいし、刺激になる

岡本工業で出会った「すごい人」を教えてください。

江藤
岡本工業の配管工事で伝説の職人といえば、玉井さん。もうさすがに引退しちゃったけどね。玉井さんはものすごい角度で曲がっている巨大な配管を、寸分も狂いなくつくって、一発でドンと合わせてうまくくっつけてしまう。まさに神業。そんなこと普通はできないんだけども。半信半疑だったお客さんも、「おー!すごい」となるし、こちらも鼻高々でした(笑)。
河村 一
うん、玉井さんはすごいよ。もう90歳くらいかな。
江藤
今、「この人すごい」と思う人のなかにも、「玉井さんが師匠です」という人はたくさんいます。
河村 一
そういう人たちと仕事をするのは楽しいよな。
河村 昭一
僕がすごいと思うのは、設計の安西さん。打合せの場で、お客さんが「こうしたい」というのに対して、考え方やプロセスをフローシートにまとめながら、容量からポンプのスペックまで、答えを出しちゃう。それがかっこいい。安西さんは今65歳くらいですよね。
河村 一
私と比べたらまだ若いな(笑)。
江藤
それはそうだ(笑)。
河村 昭一
安西さんは設計担当なんだけど、現場仕事もできる。オールマイティなんです。安西さんが「これ、11時に終わらせるから」と言うと、本当に終わる。自分なんかは想像がつかないんだけど。岡本工業のなかに、安西さんみたいな人は結構たくさんいて、こういう監督になりたいなというあこがれがあります。

そういえば、安西さんに育てられたという、お客さんの会社の偉い人に会ったことがあります。

河村 一
安西は若いとき、過酷な現場を歩いて鍛えられているから、できるんだよ。私も現場でさんざんやってきたから、図面は描けないけど、その場で概算見積りと納期はぱっと出せるよ。
江藤
5億とか10億とか規模が大きいから、なかなか即答できるものではありません。でも、普通なら1週間かけてつくる見積や納期をその場で言ってくれて、それがぴたり賞ですから。しかも、お客さんに何を質問されても、「ここはこうです」と的確に返せる。そこがおやじさんのすごいところ。
河村 一
まあね。他のことは忘れちゃってるけど(笑)

それにしても、河村(一)さんが60年も働きつづけているモチベーションって何ですか。

河村 一
今は健康のために働いている。仕事が健康の元です!
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CHAPTER.04
一気通貫で、好き放題やらせてくれるし、
面倒見もいい。こんないい環境は他にない

改めてお聞きしますが、皆さんにとって岡本工業で働く魅力ってなんでしょう。

河村 一
つくる喜びが大きいよね。自分で見積を出して、お客さんと交渉して、工事をまとめて納期に納める。
完成したあかつきには、お客さんに感謝されて、会社の利益にもなる。そういうことに喜びを感じる人であれば、長く続けられるんじゃないかと思うよ。
江藤
うちの会社のいいところは、好き放題やらせてくれるところ。昔からおやじさんなんかが培ってきた方法もあるのだけど、道具も進化しているなかで、僕はお客さんに「こんなのを使ったらどうですか」と提案するんです。それでうまくいくと、他の人にも、自分が考えた工法を伝授して広めていく。こんな風に、「自分がこうやりたい」ということに対して、文句を言われたことはないです。やってみりゃいいじゃんと(笑)。
河村 昭一
それと面倒見もいい。アドバイスもしてくれます。
江藤
そうなんです。後輩が自分と違うやり方でやろうとしているのに、先輩は「それだったら、こうやってみれば」とヒントをくれたりします。僕は今、部下を指導する立場だけど、やりたいという人にはやらせてあげたい。ぎりぎり失敗もさせてやろうと思っています。
河村 昭一
自分で考えて、自分で仕事に取り組んでいかないと、全然面白くないし、長続きもしないよね。うちの会社に入ってくる人たちは今も、自分で考えてやる人ばかり。そこを大事にしていかないといけない。
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CHAPTER.05
来たれ!「俺がやってやる」という勢いのあるきみ。
しっかり鼻をへし折り、かつ育てます(笑)

とはいえ、自己主張ばかりの人は困るのでは?

江藤
大丈夫。そういうときはぎゃふんと言わせますから(笑)。
河村 昭一
そこは一緒に仕事をしながら先輩として導いていくと。
江藤
鼻のへし折りがいのある、勢いのある人に来てもらいたい。なんでもやらせて、失敗も経験させながらしっかり育てていくので、そこは安心してもらいたいです(笑)。
河村 昭一
最近、若い社員のなかで「俺がやってやる」という気概のある人が多くなってきていて、大事に育てたいなと思っています。生意気なんだけど、正直で誠意があるタイプは、面倒を見たくなりますね。
江藤
そういうタイプは、お客さんにも愛される。やはり、岡本工業にとって大事なのは、社是通り、「誠心誠意」です。
河村 昭一
お、うまいね。あと、いろんな意味で社員に対して面倒見のいい会社でありつづけたいし、安心して働ける会社を目指したいですね。
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